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健康食品、イメージだけで選んでいませんか?安全に活用するための4つのルール【薬剤師が解説】

ドラッグストアやスーパー、テレビ、インターネットなどで、健康維持や美容を目的とした「健康食品」を目にする機会は多いのではないでしょうか。すでに活用している方も少なくないかもしれません。

 

しかし、「これはすべて国が効果を認めたもの?」「どれを選べばいいの?」と疑問に思うことも多いはずです。実は、私たちが健康食品と呼ぶものには、国の制度に基づき効果や安全性の表示が認められた「保健機能食品」と、そうではない「その他の健康食品」に分けられます。さらに、「保健機能食品」には「特定保健用食品(トクホ)」「機能性表示食品」「栄養機能食品」があります。

 

今回は、日常生活でよく耳にする特定保健用食品(トクホ)・機能性表示食品・栄養機能食品の3つの違いをわかりやすく整理し、安全に健康食品を選ぶためのポイントを病院で働く薬剤師が解説します。

 

 

 

健康維持の基本は「食事・運動・休養」

大前提として健康の維持・増進の基本は、栄養バランスのとれた食事・適度な運動・十分な休養です。 健康食品は、不足しがちな栄養を補うための、あくまでも補助的なものに過ぎません。「これさえ飲めば食生活の乱れをすべて解決できる」というわけではないことを理解し、上手に活用しましょう。

 

 

 

保健機能食品の種類と特徴

保健機能食品である「特定保健用食品(トクホ)」「機能性表示食品」「栄養機能食品」について、それぞれの特徴をみてみましょう。

 

特定保健用食品(トクホ)

特徴 体の生理学的機能などに影響を与える保健効能成分(関与成分)を含み、「特定の保健の目的が期待できる」という表示ができる食品です。
審査・許可 食品ごとに国(消費者庁)が安全性や有効性の科学的根拠を厳しく審査し、消費者庁長官が個別に許可を与えています。
目印 「人が両手を広げて笑顔になっているトクホの許可マーク」がパッケージに印刷されています。

 

 

機能性表示食品

特徴 特定の保健の目的が期待できる成分(機能性関与成分)について、健康維持や増進に役立つ機能性(期待できる効果)を表示できる食品です。
審査・許可 トクホとは異なり、国による個別審査・許可は受けません。その代わり、「事業者(メーカー)の責任」において、論文などの科学的根拠を評価し、販売前に根拠情報を消費者庁長官に届け出ることで表示を行っています。
目印 パッケージに「機能性表示食品」と明記され、届出番号が記載されています。
調べ方 安全性や有効性の情報は、消費者庁のウェブサイト(https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/foods_with_function_claims/search)で公開されており、届出番号を使って誰でも簡単に検索・確認できます。

 

 

栄養機能食品

特徴 ビタミン、ミネラルなど1日に必要な栄養成分が不足しがちな場合に、補給・補完のために利用できる食品です。栄養機能食品の対象成分は、ビタミン、ミネラル、n-3系脂肪酸のみです。
審査・許可 国への個別審査や届出は不要です(自己認証制度)。国が定めた一日当たりの摂取目安量の上限値・下限値を満たしていれば、「鉄は、赤血球を作るのに必要な栄養素です」など、定められた通りの機能表示をして販売できます。それ以外の表示は一切できません。
目印 特別なマークはなく、パッケージに「栄養機能食品(栄養素)」と表示されています

 

 

 

「保健機能食品」と「その他健康食品」の違い

市場には「サプリメント」「健康補助食品」などの名称で販売されているものが多くあります。これらは国の制度に基づくものではなく、全て「その他の健康食品(いわゆる「健康食品」)」に分類されます。

 

「その他の健康食品」は、パッケージに特定の保健効果や機能性を表示することが認められていません。そのため、広告のキャッチコピーや利用者の体験談(「個人の感想です」といった表示を伴うもの)などを用いて、間接的に効果をアピールしているケースが多く見られます。「体に良さそう」というイメージだけで安易に選ばないよう注意が必要です。

 

 

 

健康食品を安全に活用するための4つのルール

健康食品は、正しく使わなければ思わぬ健康被害につながることがあります。以下の4点を必ず守りましょう。

 

ルール1:目安量を守り、過剰摂取は避ける

「たくさん飲めば、もっと効果が出る」というのは大きな誤解です。多量摂取により、むしろ健康を害することがあります。特に錠剤やカプセル状の製品は成分が濃縮されており、過剰摂取になりやすい性質があるため注意しましょう。

 

ルール2:医薬品との飲み合わせに注意する

病院から処方されている薬や市販薬と一緒に服用する場合、健康食品に含まれる成分が薬の効果を弱めたり、逆に強めすぎて予期せぬ副作用を引き起こしたりすることがあります。必ず医師や薬剤師に相談しましょう。

 

ルール3:体に異変を感じたら、すぐに摂取を中止する

使用後にじんましんが出たり、体がだるくなったりすることを「好転反応(体が良くなる過程の反応)」と言われますが、このような現象は科学的には存在しません。ただちに使用を中止し、医師や薬剤師に相談しましょう。

 

ルール4:広告や体験談を鵜呑みにしない

病気の治療や予防を目的とした効果を表示できるのは医薬品だけです。体験談は都合のよい部分だけが強調されている場合があります。国立健康・栄養研究所のデータベースなどを活用し、自分で調べる習慣をつけましょう。

 

 

 

かしこい選択で健康的な毎日を

健康食品は、病気を治す「治療」を目的としたものではなく、あくまで健康の維持・増進を目的として利用するものであることを理解しておきましょう。

 

まずは、日々の主食・主菜・副菜を基本としたバランスのよい食生活を心がけることが大切です。その上で、自分に必要な栄養素や目的に合った保健機能食品を選び、毎日の食生活を補うものとして、正しく取り入れましょう。

 

 

【記事監修】西宮協立リハビリテーション病院 薬剤科 薬剤師

 

 

 

参考文献・参照資料

消費者庁ウェブサイト

 

パンフレット・公表資料

  • 消費者庁『健康食品Q&A』 (2024年12月発行)
  • 消費者庁『健康食品5つの問題』 (2024年7月発行)
  • 消費者庁『消費者の皆様へ 機能性表示食品を利用するためのポイントをご存じですか?』
  • 消費者庁『機能性表示食品ってなに?知っておきたい大事なポイント』
  • 消費者庁食品表示課 『知っていますか?栄養機能食品』

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